雨の日(台風)でも愛犬のトイレのために外に行くべき?
悪天候の中、愛犬をトイレに連れていくのは大変なことですが、愛犬が外でしかトイレをしない場合は、雨でも散歩に連れていきましょう。
「雨に濡れたくない」「帰ってきたあと愛犬を乾かすのが面倒くさい」というのは飼い主側の事情であり、愛犬にとっては関係のないことです。
どんな悪天候でも愛犬をトイレに連れていくのは飼い主の使命であると思い、重い腰をあげて散歩に連れていきましょう。
雨を理由に愛犬にトイレを我慢させるデメリット
愛犬に長時間トイレを我慢させると、膀胱炎や尿路結石などの泌尿器の病気になる危険性があります。
泌尿器系の病気は、血尿が出たり排泄時に痛みをともなったりします。
愛犬に辛い思いをさせないためにも、愛犬にトイレを我慢させないようにしましょう。
参考:家で愛犬にトイレさせる方法はある?
家の中で愛犬にトイレをさせるには、トイレトレーニングをする必要があります。
しかし、外でしかトイレをしない犬は家の中ではなかなか排泄をしないので、順を追ってトレーニングしていくとよいでしょう。
具体的な手順は以下を参考にしてください。
- 庭や玄関先にトイレトレーを設置する。
- 普段のトイレの環境を再現するために、トイレトレーの上に土や草をかぶせる。
- トイレで排泄したら「ワンツーワンツー」や「トイレ」など号令をかけ、トイレの合図を覚えさせる。
- トイレの場所を覚えたら土や草をなくし、おしっこが少量ついたシーツをトイレトレーにつける。
- シーツの上でおしっこできるようになったら、トイレトレーを徐々に家のほうに移動していき、最終的に室内に設置する。
トイレトレーニングは子犬のうちからしておくとよいですが、成犬になってからではなかなか覚えられないことが多く、根気が必要です。
難しそうであれば無理に覚えさせず、散歩でトイレさせるのをおすすめします。
犬が外でしかトイレをしない理由
家の中でトイレをする犬がいるのに対し、なぜ自分の愛犬は外でしかトイレをしないのか気になりますよね。
犬が外でしかトイレをしないのにはいくつか理由があります。ここでは5つの理由を紹介します。
犬はもともと外で排泄する動物
犬の祖先であるオオカミは、寝床としている巣穴の外で排泄していました。
巣穴の外で排泄する理由は、外敵に自分の巣穴を知られないようにするためや、マーキングすることで自分の縄張りを主張するためだと考えられています。
現代の犬にもその名残りはあり、自分の巣穴(家の中)ではトイレをせず、家の外で排泄する習性があるのは変わりません。
家の中を寝床と認識している
先ほど犬はもともと外で排泄する動物だと述べたとおり、犬は寝床とトイレを別にする習性があります。
そのため、家の中全体を自分の寝床と認識していると、トイレは家の外でしかしなくなります。
家を寝床と考えている以上、家の中でトイレはしないので、家の中でトイレをさせたい場合は、ベッドとトイレを離れたところに置いて「家の中にトイレがある」と認識させる必要があります。
マーキング行為によるもの
犬は自分の存在を主張するためにおしっこをかけてマーキングをします。
マーキングは、とくに去勢していない男の子(オス)によくみられる行為です。
マーキングを覚えてしまうと、あらゆるところにおしっこをかけるようになるため、おでかけ先や施設の中でおしっこをさせないように気をつけなければなりません。
対策として、早めに去勢手術をしておくとマーキングする可能性は低くなります。
外でのトイレが習慣化している
毎日散歩中にトイレをしていると、外でトイレをするのが習慣化します。
外でトイレをすることが習慣化する流れは、以下のとおりです。
- 散歩で外を歩くことで内臓が刺激され、排便がうながされる。
- 土や草の上でトイレをする感覚を覚え、外の環境でトイレをする癖がつく。
- 決まった時間に散歩をしていると、その時間に合わせてトイレのリズムができる。
- 次第に家の中でトイレをしなくなり、外でのトイレが習慣化される。
このように、決まった時間に散歩をすると散歩中に排泄するようになり、外でのトイレが習慣化されます。
家の中でトイレをするのはいけないことだと思っている
家の中で愛犬がトイレを失敗したときに、叱ってしまったことはありませんか?一度叱られると、愛犬は「家でトイレをすることはいけないことだ」と思いこんでしまう可能性があります。
反対に、外ではトイレをしても怒られないと学習し、「トイレは外でするものだ」という認識ができているかもしれません。
犬はトイレに失敗したときに怒られると、失敗したことを怒られたのではなく、トイレをした行為自体を怒られたと感じてしまいます。
愛犬がトイレに失敗したときは感情的にならず、落ち着いて対処することを心がけましょう。
反対に雨の日にトイレをしない理由は?
基本的にトイレはリラックスした状態でするものなので、雨が降っているときはトイレを嫌がる犬もいます。
犬も雨に濡れることは不快に感じますし、濡れた地面を歩くことに抵抗感をいだくこともあります。
柴犬などの日本犬は水嫌いな犬が多いので、雨の日の散歩を嫌がったり、雨の中ではトイレをしなかったりする場合もあるでしょう。
外でしかトイレをしない愛犬の散歩回数の目安は?
個体差はありますが、成犬のおしっこの平均回数は1日に3〜5回で、最長12時間我慢できるといわれています。
そのため、外でしかトイレをしない愛犬は最低でも1日に2〜3回は散歩に行くのが理想的です。
仕事で朝と夜しか散歩にいけない方は1日2回、日中家にいて愛犬にトイレを我慢させたくない方は1日3〜4回散歩に連れていくとよいでしょう。
犬のおしっこを我慢できる時間を考え、雨が降っていても朝・夜の2回は最低でも連れていってあげてくださいね。
外でしかトイレをしない愛犬の、雨の日の散歩ポイント
雨の日の散歩では、雨に濡れて愛犬が体調を崩さないよう、対策をしっかりとる必要があります。
ここでは、雨の日の散歩のポイントを3つ紹介します。
レインコートを着せる
愛犬の体が雨で濡れないように、レインコートを着せてあげましょう。
犬は体が毛で覆われているため、一度濡れると乾かすのに時間がかかります。れた状態で放置すると体が冷えて体調を崩したり、皮膚に菌が繁殖して皮膚病になったりするおそれがあります。
雨が少ない時間に行く
一日中雨の予報でも、小雨になる時間帯があるかもしれません。
天気予報で1時間ごとの降水量や雨雲の動きを確認し、降水量が少ない時間をねらって散歩に行きましょう。
また、雨の日はトイレをしたら帰るなど、短時間で済ませるように心がけるとよいですね。
帰ったら愛犬をしっかり乾かす
散歩から帰ったら、愛犬が体調を崩さないようタオルで体を拭き、ドライヤーでしっかり毛の水分がなくなるまで乾かしましょう。
愛犬が家でトイレをしなくなったのはなぜ?
以前は家の中でもトイレをしていたのに、いつの間にか外でしかトイレをしなくなった場合、以下のような理由が考えられます。
- 外でトイレをするのが習慣化した(決まった時間に散歩に行く、外に出ると自然と排便したくなる)。
- 外のほかの犬のにおいにマーキングするようになった(成長とともにマーキングを覚えた)。
- 家でトイレを失敗したら怒られた。